第5週目

週末に、親族の結婚式に参列しました。
そこで引き出物として頂いたのが、
セラミック製の解凍プレート。

試しに氷を乗せてみると、
ゆらゆら動きながらあっという間に溶けていくではありませんか!

そこで、陶器のお皿とセラミックプレートに
同じ大きさの氷を乗せて、
溶ける時間を比較してみました。

写真は開始1分後の様子です。

セラミックプレート上の氷は2分後にはほぼ完全に溶けましたが、
お皿の上の氷は、表面が少し溶けた程度でした。

びっくり。

それ以来、食品の解凍に大活躍のこのプレート。
なぜこんなにすぐ溶けるんだろう?

先日、岡野の化学でまとめた「熱伝導率」が関わっているに違いない、
ということで調べた結果、

「セラミックプレートの熱伝導率は、陶器のお皿の約100倍高いから(推測)」

という結論に。
以下、説明です。

セラミックスとは、ざっくりいうと「焼き物」のこと。
「非金属・無機材料で、その製造工程において高温処理を受けたもの」だそうです。

そのうち、
「高度に精選または合成された原料粉末」を用いて、
「精密に調整された化学組成」を
「十分に制御された製造プロセス」によって作られた高精密なセラミックスを
「ファインセラミックス」と呼び、
粘土や珪石などの自然材料から作られる一般の陶磁器と区別しているとのこと。

そのファインセラミックスの熱伝導率は以下の通りです。

窒化アルミニウム 150 W/m・K
炭化ケイ素    60 W/m・K
アルミナ     32 W/m・K
窒化ケイ素    20 W/m・K
ジルコニア    3 W/m・K

��参考:京セラ ファインセラミックスワールド)

これに対して、一般の陶器の原料は、

・カオリン
・木節粘土・蛙目粘土
・珪石(石英)
・陶石
・長石

で、熱伝導率は一般に1.08~1.73 W/m・K。

今回のセラミックプレートは、
原料や製法については詳しい記載がないため推測でしかありませんが、
ファインセラミックスに属するものではないかと思います。

窒化アルミニウムを主原料とするものであれば、
熱伝導率は陶器の100倍以上。
だから氷の溶けるスピードに大きな差があったんですね。

ちなみにこのプレート、
ミンチの解凍にはちょっと時間がかかりました。

塊のお肉に比べてミンチには空気が含まれています。
空気の熱伝導率は0.0241 W/m・K。
熱の移動を空気が邪魔するため、解凍に時間がかかるのでしょうか。

主婦の主戦場であるキッチンは、化学と物理にあふれていると思うのです。
岡野の化学や橋本の物理で学んだことは、
キッチンをはじめとする身近なものに結びつけて、
しっかり自分のものにしていきたいと思うこの頃です。

その結婚式のあと、甥っ子を1週間預かりました。
パワーあふれる3歳児と、目の離せない0歳児、そしてまだまだ手のかかる8歳。
��・・勉強はあきらめました。
とにかく、怪我なく無事に帰せてほっとしましたが、
��人の子持ちのお母さんを尊敬した1週間でした。

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