第66週 実ジョブ2件納品

��週間ぶりの更新となってしまいました。
途中溺れそうになりながらも、なんとか生きてました。
というのも2件の実ジョブと格闘していたからです。

1件目


前回の記事で触れた、未知分野の案件です。
トライアル後、初めていただいた実ジョブ。
��週間の納期がいただけたので、みっちり勉強して挑みました。

この未知分野というのは、実は通信関係。

毎日この右手で操作しているスマートフォン。
いったいどういう仕組みでメッセージをやりとりしたり、
ブログ記事を読んだりできているのか、
みなさんご存じですか?
私はまったく知りませんでした。

「なんか電波がビビビーっと出て、
また電波がビビビーっと返ってきて、
素人にはわからない仕組みで画面に表示されてるんでしょ?」

なんていうレベルでした。
そんなところからいきなり5G通信技術に関する案件です。

資料本を開いても、
ネットワークスライシングは、NFVによるネットワーク機能の仮想化と、汎用サーバ群がネットワーク内の…

といった具合に、通信関係独特のカタカナと略語の嵐。
そっと本を閉じました…。

そしてまずは、
電波ってなんだ?どういう性質があるんだ?
どうやってそれに情報をのせるんだ?
そしてそれをどうやって解読してるんだ?

っていう基礎の基礎を固めました。

そこから展開して資料を読んでいくと、
なんとも複雑で、ものすごい数の情報を乗せて電波をやり取りしていること、
しかもそれが一瞬であることがわかってきました。
思わず「きみ、すごいね…」とスマホを尊敬のまなざしで見つめてしまいました。

通信を問題なく成立させるために、様々な技術が使われています。
例えば、直交周波数分割多元接続 (OFDMA)という無線アクセス方式だったり、
アダブティブアレーアンテナというアンテナ技術だったり、
最低限と思われるものだけでも、数えればきりがありません。

大学で何年もかけて学ぶような領域を、
短期間ですべて理解するのは無理!

翻訳者に求められる力は、
基本知識を使ってメタファーに落とし込む力。
明細書を、「だいたいこういうこと?」と、絵で描けるようにすること。

限られた時間で明細書の内容を理解して、誤訳なく納品するために必要なこの能力。
まったくの未知分野に接して、これがどれほど大事か身に染みて感じました。

という訳で、今回は原文を読みながら、
常にノートに「これってこういうこと」と図解し、
その図を見ながら訳出していきました。

メタファーを思いつく力も、原文理解力も、まだまだ全然足りてません。
でも、自分の中で100%納得して訳出したものを納品することができました。
あとは、定訳のない単語にもっとスマートな訳語を考えつけるように、鍛錬です。

最後に原文と訳文を照らし合わせて消込をし、
訳抜けや参照番号間違いなどの凡ミスを拾いました。
これが相当時間がかかり、蛍光ペンを1本消費してしまうほどの労力でしたが、
納品後にいただいたフィードバックでは、そういう凡ミスの指摘はありませんでした。

これは毎回必ず実施すべき作業ですが、
まとめてやると本当に時間がとられるので、
その日訳出した分までを1日の最後に消込しておくという方法を試したいと思います。

2件目


以前、取引をしていた会社からの案件でした。
受注再開の連絡をして以来、何度もお声がけ頂いており、
タイミングがよかったのでお受けしました。

納期的にも分野的にもいい条件だったのですが、
なんせ単価が1件目の半額。
同じ労力をかけて半額というのはなかなか切ないものです。
でも勉強のため、経験値を上げるため、お受けしました。
お受けしたからには、恥ずかしくないものをと、
こちらも納得できるものを納品させていただきました。

もう2~3件やってみて、単価アップを打診してみようと思います。

さて、今しがた別の取引先からオファーがありました。
今回学んだことをしっかり生かして、次の案件を納品したいと思います。

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