SDL Trados ROADSHOW 参加レポート
昨日、名古屋で行われたSDL Trados ROADSHOWに参加してきました。
ミッドランドスクエアの会議室で行われたこちらのイベント。参加者は約70名。翻訳会社およびソースクライアントの方と、個人翻訳者の割合は半々くらいとのことでした(主催者談)。
アジェンダはこちら。

(SDL社案内メールより)
翻訳業務管理ソフト「GROUP SHARE 2020」についてのものがメインでした。こちらは翻訳会社でのプロジェクト管理を効率化するツール。個人翻訳者にとって関係がありそうな話題としては、ハイブリッド版Tradosが2020年下期頃にリリース予定とのこと。
「ハイブリッド」とは、クラウド型とデスクトップ型とのハイブリッドという意味。現在のTrados(2019まで)はデスクトップ版になります。個人のPCにインストールし、そのPC内で作業が完結します。
クラウド型とは、個人のPCからネットワーク上にあるデータにアクセスし、そこで作業するもの。Memsourceがこれに当てはまるのではないかと思います。
具体的な説明はありませんでしたが、SDL社によると「Office365に近い」ものになるとのこと。登録している翻訳会社がこちらを採用すれば、個人翻訳者の作業形態も変わってくるのではないかと思います。
3名のパネリストをお迎えして、主に機械翻訳(MT)に関する話題をメインに質疑応答形式で行われました。

(SDL社案内メールより)
この中で注目した話題は、「5年後には新型MTが出てくる」というもの。
現在のMTは確率計算をベースとしたもの。ある単語に対する複数の訳語の中から、最も「確からしい」単語を選択するようになっています。そのため訳文全体に一貫した趣旨がなく、用語統一もなければ、何の脈絡もない単語選択が行われたりするため、おかしな文章が作成されてしまいます。新型MTでは現在の確立計算ベースではなく、もっと人間の翻訳作業に近いものがベースになるとか。その新型MTがどんな訳文を生成するのかはまだ分かりませんが、翻訳業界に影響を与えることは間違いなさそうです。あと5年。もしかしたらもっと早く。それまでに安定稼働を実現し、次のビジネスの仕込みもしておかねば。その計画の具体的な期限を決めることができました。
最後に、スタッフの方に質問をしました。MultiTermでは「i.e.」や「e.g.」などのアルファベットのみの単語は登録していても認識されません。今はATOK辞書に登録して入力しやすくしているのですが、地味に不便です。
こういった点も含めたMultiTermのアップデート予定についてお伺いしたところ、MultiTermのアップデートは予定がないそうです。ただ、上述のハイブリッド型Tradosリリースに合わせて、何らかの手当てはあるかもしれないとのことでした。
メインの話題は翻訳会社向けのものでしたが、個人翻訳者にとっても有益な情報を得ることができました。しかし、久しぶりのビジネスシーンへの外出でした。たった半日でしたが、いろいろな気づきを得ることができ、忘れないうちに名古屋駅のカフェで10ページにわたるメモを書いて帰宅しました。最も大きな収穫は「毎月1回は無理してでもセミナーへ行こう」と決意できたことでした。ビジネス意識をアップデートするには、外の風にあたるのが一番。東京・大阪までの遠征は厳しくても、愛知県内なら何とかなります。イベントがなくてもビジネス街のカフェで作業するだけでもいいかも。外出したらブログで記事にしますので、サボっていたら叱ってください。
ミッドランドスクエアの会議室で行われたこちらのイベント。参加者は約70名。翻訳会社およびソースクライアントの方と、個人翻訳者の割合は半々くらいとのことでした(主催者談)。
アジェンダはこちら。

(SDL社案内メールより)
SDL社の製品に関する情報
翻訳業務管理ソフト「GROUP SHARE 2020」についてのものがメインでした。こちらは翻訳会社でのプロジェクト管理を効率化するツール。個人翻訳者にとって関係がありそうな話題としては、ハイブリッド版Tradosが2020年下期頃にリリース予定とのこと。
「ハイブリッド」とは、クラウド型とデスクトップ型とのハイブリッドという意味。現在のTrados(2019まで)はデスクトップ版になります。個人のPCにインストールし、そのPC内で作業が完結します。
クラウド型とは、個人のPCからネットワーク上にあるデータにアクセスし、そこで作業するもの。Memsourceがこれに当てはまるのではないかと思います。
具体的な説明はありませんでしたが、SDL社によると「Office365に近い」ものになるとのこと。登録している翻訳会社がこちらを採用すれば、個人翻訳者の作業形態も変わってくるのではないかと思います。
パネルディスカッション
3名のパネリストをお迎えして、主に機械翻訳(MT)に関する話題をメインに質疑応答形式で行われました。

(SDL社案内メールより)
この中で注目した話題は、「5年後には新型MTが出てくる」というもの。
現在のMTは確率計算をベースとしたもの。ある単語に対する複数の訳語の中から、最も「確からしい」単語を選択するようになっています。そのため訳文全体に一貫した趣旨がなく、用語統一もなければ、何の脈絡もない単語選択が行われたりするため、おかしな文章が作成されてしまいます。新型MTでは現在の確立計算ベースではなく、もっと人間の翻訳作業に近いものがベースになるとか。その新型MTがどんな訳文を生成するのかはまだ分かりませんが、翻訳業界に影響を与えることは間違いなさそうです。あと5年。もしかしたらもっと早く。それまでに安定稼働を実現し、次のビジネスの仕込みもしておかねば。その計画の具体的な期限を決めることができました。
MultiTermのアップデート予定
最後に、スタッフの方に質問をしました。MultiTermでは「i.e.」や「e.g.」などのアルファベットのみの単語は登録していても認識されません。今はATOK辞書に登録して入力しやすくしているのですが、地味に不便です。
こういった点も含めたMultiTermのアップデート予定についてお伺いしたところ、MultiTermのアップデートは予定がないそうです。ただ、上述のハイブリッド型Tradosリリースに合わせて、何らかの手当てはあるかもしれないとのことでした。
感想
メインの話題は翻訳会社向けのものでしたが、個人翻訳者にとっても有益な情報を得ることができました。しかし、久しぶりのビジネスシーンへの外出でした。たった半日でしたが、いろいろな気づきを得ることができ、忘れないうちに名古屋駅のカフェで10ページにわたるメモを書いて帰宅しました。最も大きな収穫は「毎月1回は無理してでもセミナーへ行こう」と決意できたことでした。ビジネス意識をアップデートするには、外の風にあたるのが一番。東京・大阪までの遠征は厳しくても、愛知県内なら何とかなります。イベントがなくてもビジネス街のカフェで作業するだけでもいいかも。外出したらブログで記事にしますので、サボっていたら叱ってください。
SDL Trados ROADSHOW に参加されたんですね!
返信削除私も参加したかったんですが、別の用件で忙しく、
泣く泣く不参加となりました。
参加していれば、かぼちゃさんとお会いできたのに!
すごく残念です。
有益な情報が得られたとのこと。
ぜひ「Tradosでこんなことができるんだよ」という耳寄り情報を、
ブログで紹介してください。
同じ東海地方なので、チャンスがあれば、
かぼちゃさんとお会いしたいと思っています。
いいセミナーがあったら、ぜひご一緒してくださいね。
moncanaさん
返信削除moncanaさんも参加予定だったという記事をセミナーから帰宅してから拝見しまして、「しまった~!!」と思ってました!
結局ご都合がつかなかったとのことですが、お会いできる絶好のチャンスでした・・・残念。
面白そうなセミナーを見つけたらお声がけしますので、こちらこそ是非よろしくお願いいたします。
先日はTradosの便利機能について何か情報があるかなと期待して行ったのですが、特にありませんでした(笑)。
でも次のビジネスへのヒントになるような気づきはあったので、どう生かしていこうか思案中です。
来週の翻訳祭は参加できなくて残念ですが、来年こそは参加していろんな情報をキャッチしたいと思います!