2-(4-ヒドロキシフェニル)エタノールの構造
トライアルシリーズのC、医薬用化合物に関する特許についての課題で、次のような文章がありました。
2-(4-hydroxyphenil)ethyl chlorideまたは2-(4-hydroxyphenil)ethyl bromideの訳語について、ちょっと迷いました。
��以下、bromideの場合で説明します。)
選択肢は2つ。
① 2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルブロマイド
② 2-(4-ヒドロキシフェニル)臭化エチル
ビデオ中で「構造から考えて②はあり得ない」と言われておりましたが、
名前と構造が自分の中で結びつかない・・・。
芳香族化合物の命名について曖昧なままだったので、いい機会なので復習しました。
まずは2-(4-ヒドロキシフェニル)エタノールから。

①主骨格を決めます。今回は○○エタノールという名前なので、黄色で色づけした部分が主骨格です。
②ヒドロキシ基(-OH)がついている炭素から、1,2と番号を振ります。
[su_note note_color="#ffffff"]こういう描き方を「ケクレ構造式」と呼び、折れ線の頂点と末端には炭素が存在しています。D.R.クライン著「困ったときの有機化学」にものすごく分かりやすい説明があるので、おすすめです。[/su_note]
今回は、2-(○○)エタノールなので、2の炭素に○○がくっついていることを意味します。
③○○部分を見ていきます。
緑で色づけした部分がヒドロキシフェニル。主骨格のエタノールにくっついている炭素を1として、1、2、3と番号を付け、4番目の炭素にヒドロキシ基(-OH)がついているので、4-ヒドロキシフェニルとなります。
ということで、
「2-(4-ヒドロキシフェニル)エタノール」の名前と構造式が結びつきました。
ところで、エタノールとは「エチルアルコール」のことです。
以降の話をわかりやすくするため、ここからは2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールと呼んでみます。
今回の反応は次の図のとおり。

アルコールであることを意味する-OHだけが-Brに変わります。
ということは、2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールは、
「2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル」と「アルコール」という2つのまとまりから構成されていると見ることができます。
その「アルコール」が「ブロマイド」に変わるため、
2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル+アルコール
↓
2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル+ブロマイド
��・・となるわけです。
よって、2-(4-ヒドロキシフェニル)臭化エチルではなく、2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルブロマイドが正解。
構造式を見れば正しい訳語を導き出すことが出来ますね。
2-(4-hydroxyphenil)ethanolが、
2-(4-hydroxyphenil)ethyl chloride or bromideに転化する。
2-(4-hydroxyphenil)ethyl chlorideまたは2-(4-hydroxyphenil)ethyl bromideの訳語について、ちょっと迷いました。
��以下、bromideの場合で説明します。)
選択肢は2つ。
① 2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルブロマイド
② 2-(4-ヒドロキシフェニル)臭化エチル
ビデオ中で「構造から考えて②はあり得ない」と言われておりましたが、
名前と構造が自分の中で結びつかない・・・。
芳香族化合物の命名について曖昧なままだったので、いい機会なので復習しました。
まずは2-(4-ヒドロキシフェニル)エタノールから。

①主骨格を決めます。今回は○○エタノールという名前なので、黄色で色づけした部分が主骨格です。
②ヒドロキシ基(-OH)がついている炭素から、1,2と番号を振ります。
[su_note note_color="#ffffff"]こういう描き方を「ケクレ構造式」と呼び、折れ線の頂点と末端には炭素が存在しています。D.R.クライン著「困ったときの有機化学」にものすごく分かりやすい説明があるので、おすすめです。[/su_note]
今回は、2-(○○)エタノールなので、2の炭素に○○がくっついていることを意味します。
③○○部分を見ていきます。
緑で色づけした部分がヒドロキシフェニル。主骨格のエタノールにくっついている炭素を1として、1、2、3と番号を付け、4番目の炭素にヒドロキシ基(-OH)がついているので、4-ヒドロキシフェニルとなります。
ということで、
「2-(4-ヒドロキシフェニル)エタノール」の名前と構造式が結びつきました。
ところで、エタノールとは「エチルアルコール」のことです。
以降の話をわかりやすくするため、ここからは2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールと呼んでみます。
今回の反応は次の図のとおり。

アルコールであることを意味する-OHだけが-Brに変わります。
ということは、2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールは、
「2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル」と「アルコール」という2つのまとまりから構成されていると見ることができます。
その「アルコール」が「ブロマイド」に変わるため、
2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル+アルコール
↓
2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル+ブロマイド
��・・となるわけです。
よって、2-(4-ヒドロキシフェニル)臭化エチルではなく、2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルブロマイドが正解。
構造式を見れば正しい訳語を導き出すことが出来ますね。
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