第22週



先週の反省から考えた作戦の成功により、勉強時間は過去実績の75%増となり、ほぼ計画どおりにいきました。今後はこの週を基準にしていきます。





岡野の化学は第8講、アミノ酸・タンパク質が終了。有機化学も残すところあとわずかです。1週間に勉強した内容をまとめる訓練を、先週からこのブログを使ってやっております。自分がどこまで理解しているか思いつくまま書いているので、第三者にはとても読みにくいものになっており、大変申し訳ありません。先週も書きましたが、いずれ化学まとめシリーズを再開できるステージに立てたら、画像を使ってわかりやすくまとめ直したいと思います。





アミノ酸とタンパク質





アミノ酸はモノマー。アミノ酸同士が縮合重合したポリマーがタンパク質。ペプチド結合によって結合する(アミド結合のことをアミノ酸ではペプチド結合という)。





アミノ酸(モノマー)





一般式(上の図)で表される化合物。一般に無色の結晶またはアモルファス構造。水に溶けやすく、有機溶媒に溶けにくい。それはアミノ酸には -NH3+ となるアミノ基と、 -COO- となるカルボキシ基が共存しているため、分極していることが理由。(分極の度合い=双極子モーメント)。極性を持つものは極性溶媒(水など)に溶けやすい。また、アミノ基とカルボキシ基が共存することにより、酸とも塩基とも反応する。これを両性化合物という。





引用:http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~hiroakio/2008/08ko-123.html




アミノ酸は水溶液中でイオンとなる。 陽イオン↔双性イオン↔陰イオンが平衡して存在し、電荷が0になるpH(等電点)の時は双性イオンが多く、等電点より酸性側ではカルボキシ基がプロトン化されるため、アミノ酸分子全体では+の電荷( NH3+ )を帯びた陽イオンになるものが多く、反対に等電点より塩基性側では、プロトン化されていたアミノ基が脱プロトン化し、アミノ酸分子全体では-の電荷(COO- )を帯びた陰イオンになるものが多くなる。(3体が平衡して存在する→αグルコースと鎖状構造とβグルコースを思い出す)。体内のpHによって陽イオンや陰イオンになるということは、ホメオスタシスに関連する。また、双性イオンは同じ分子内に+と-があるため、アミノ酸だけでイオン結合することができ、イオン結晶となる。そのため沸点融点が高く、αアミノ酸の融点は200度以上となる。





アミノ酸には光学異性体があり、L体とD体があるが、自然界の生物が持つのはほぼL体。よって体内で合成されるとL体のみができるが、化学合成するとL体とD体が等量ずつ混合されたラセミ体となる。これから一方の光学異性体だけ分離する方法を光学分割という。





アミノ酸の種類





■中性アミノ酸





モノアミノモノカルボン酸、つまり、アミノ基とカルボキシの数が同数のもの。+-が打ち消し合って中性になる。





R=H グリシン:最も単純かつ構造異性体を持たない唯一のα-アミノ酸。





R=CH3 アラニン:光学異性体を持つ最も単純なαアミノ酸。





メチレン基(CH2)に、





さらに-OHが結合したアミノ酸:セリン





-Sが結合したアミノ酸 :システイン、メチオニン





ベンゼン環が結合したアミノ酸:フェニルアラニン、チロシン、トリプトファンなど





■酸性アミノ酸





カルボキシ基の方が多いアミノ酸。アスパラギン酸、グルタミン酸。





■塩基性アミノ酸





アミノ基の方が多いアミノ酸。リシン。





アミノ酸の検出反応





キサントプロテイン反応:ベンゼン環を持つアミノ酸やタンパク質に反応して黄色に呈色する。フェニルアラニンやチロシンなどに濃硝酸を加えると、ニトロ化して黄色になり、冷却してアンモニア水を加えると(塩基性にすると)橙黄色になる。(ニトロ化の際、ベンゼン環に-NO2が結合する位置は、すでに-CH2がついているためオルトパラ配向性により決まる。)





ビウレット反応:隣り合うペプチド結合を2個以上もつタンパク質(トリペプチド以上)に反応して赤紫に呈色する。タンパク質試料にNaOHを加え、次にCuSO4を加えると、隣り合うペプチド結合が脱プロトン化してCu2+と反応して錯体を形成し、赤紫を呈色する。





硫黄反応:硫黄原子を含むアミノ酸やタンパク質に反応して黒を呈色する。メチオニンやシステインなどの試料に酢酸鉛(Ⅱ)(CH3COO)2Pbを加えると、Pb2+とS2-が結合してPbSの黒色沈殿が生成する。硫黄原子同士の結合→ジスルフィド結合。





ニンヒドリン反応:どんなアミノ酸やタンパク質にも反応して赤紫~青紫を呈色する(アミノ基に反応している)。アミノ酸試料にニンヒドリン試薬を加えると、ルーエマンパープルが生成する。指紋検出に応用。アミノ酸の濃度が高いほど濃く発色するため、アミノ酸含有量の定量に応用されることもある。





タンパク質(ポリマー)





2つのα-アミノ酸分子がペプチド結合により結びついたものをジペプチド、3つだとトリペプチド、10個以下だとオリゴペプチド、それ以上をポリペプチドという。ペプチドという用語は、「アミノ酸をモノマーとしてペプチド結合により短い鎖状につながった分子の総称」。一般に50個以上の長いペプチドはタンパク質と言われるが、その境界はあいまい。ペプチドの構造を書く際は、左側にアミノ基→右側にカルボキシ基になるように書く。それぞれN末端、C末端という。





タンパク質の構造は、一次構造~四次構造まである。一次構造はタンパク質を構成するアミノ酸の配列。ペプチド鎖。パールのネックレスのイメージ。二次構造は、一次構造のペプチド鎖がらせん状やシート状になったもの。分子内で水素結合すると、右巻きらせん構造になり、これをα-ヘリックスという。ペプチド鎖が平行に並び、分子間で水素結合するとシート状のβ-シートとなる。三次構造は、二次構造を含むペプチド鎖がさらに折りたたまれたり折れ曲がったりして立体構造になったもの。イオン結合、水素結合、疎水的相互作用、ジスルフィド結合により分子間で結合している。ここまでが一本のペプチド鎖。四次構造は三次構造が複数個重合したもの。ヘモグロビンや酵素に見られる。





アミノ酸のみからなるタンパク質を単純タンパク質、アミノ酸以外に核酸、色素、リン酸、糖類からなるタンパク質を複合タンパク質という。





タンパク質が、熱やpH変化、有機溶媒の添加によって凝固することをタンパク質の変性という。不可逆。熱などにより立体構造が崩れることによる。一次構造は変化しない。タンパク質である酵素は変性すると活性部位の形が変わり、酵素と基質の複合体が形成されなくなる。これを酵素の失活という。60~70℃くらい。





アミノ酸に関連する特許





特開2001-78989 紙類の指掌紋の検出方法とその装置(株式会社スミロン)





紙類に付着した指掌紋をニンヒドリン反応によって検出するための方法とその装置。ニンヒドリン水溶液を噴霧する際、霧化状態が悪いと(霧化した粒子が大きすぎると)、ニンヒドリン水溶液が被検体に玉状にこびりつき、滲んでしまい、指掌紋が鮮明に浮かび上がらない。本発明ではいかに霧化粒子を微細化するかを課題とし、噴霧容器に充填するエアゾールに、ジメチルエーテルに溶解したニンヒドリン水溶液を含有させることで、ニンヒドリン水溶液の含有量を調整し(ここの因果関係読み取れず)、また界面活性剤も含有することで、その分散作用により霧化したニンヒドリン水溶液を更に微細化させる。さらに噴霧容器の構造(請求項4)によっても粒子の微細化が達成でき、鮮明な指掌紋を得ることに成功した。





特開2000-186274 キレート剤 ポーラ化成株式会社





化粧料、医薬、食品などの分野に有用な新規キレート剤。その理化学的性状は請求項1に記載されており、項目は、外観、HR FAB-MS(質量分析)、分子式、UV吸収スペクトル、1H-NMR、13H-NMR(核磁気共鳴)、溶解性、呈色反応。その呈色反応が「ニンヒドリン反応陽性」であること。この新規キレート剤を医薬組成物、石けん、リップクリーム、バター、鉄補給用キャンディーに適用した実施例が記載されており、いずれも良好な結果を得ている。ニンヒドリン反応→化合物中のアミノ基に反応。





キレート剤には、金属イオンを封鎖する作用、金属イオンとキレート型配位結合の複合体が金属イオンを運搬する作用がある。従って、医薬用途では、生体内からの金属イオン除去、サプリメント用途では鉄分等の金属イオン補給に用いられ、化粧料用途では、金属イオンに起因する油脂の酸化作用の防止・抑制、色素類の変色の防止・抑制、塩基交換による石鹸の不溶化や界面活性脳の低下の防止・抑制等に用いられ、さらに食品用途では、金属イオンに起因する油脂の酸化防止・抑制、色素類の変色の防止・抑制等に用いられる。





他2件読了。





キレート剤は先週読んだ洗剤の特許でも出ており、身の回りの様々なものに含まれていることを認識。もっと知りたいので、対訳テーマのリストに入れました。
ビデオを視聴し、ノートを作りつつ知子の情報へ入力、プリントアウトした資料を読んで知識を補完し、マインドマップ作成、最後にブログ入力で知識の確認、というルーチンが身についてきました。この調子。




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