第20週


インフルエンザが流行っています!勤務先では正月明けから一気にインフルエンザの患者さんが増えました。普段の倍の数の患者さんが来院されるので、毎日残業になっていますが、勉強時間は計画通りとれました。息子の寝付きの良さが続いており、これまでの週平均勉強時間より57%増を達成できました。計算上はこれまでの2倍は勉強できるはず。来週はそこを目指します。心配なのはインフルエンザ。ワクチンは打ち、うがい手洗い消毒は念入りにしていますが、かかるときはかかる(ドクター談)ので、もう祈るばかりです…。





今週の勉強内容





・岡野の化学59~62 合成高分子終了。





・高分子化合物に関する特許読み





「タイヤトレッド用ゴム組成物(東洋ゴム工業)」





天然ゴム(NR)+ブタジエンゴム(BR)にスチレンブタジエンゴム(SBR)を配合し、このゴム成分100に対し補強充填剤を70%以上配合することで、低温性能の低下を抑えながら、ウエット性能やドライ性能の常温での性能を向上することができるタイヤトレッド用ゴム組成物。(つまり、雪の日だけではなく、雨の日も晴れの日もちゃんと止まって走行性もよい冬用タイヤってことです。)





この特許ではポリマーの結晶性と非晶性がポイントでした。ポリエチレンテレフタラートのモノマーは、なぜフタル酸でもイソフタル酸でもなくテレフタル酸じゃないといけないのか?というところで出てきた構造の話。SBRは低温で重合するとトランス結合が多く、非晶質になります。結晶化しやすいホモポリマーのNR+BRに非晶質のSBRを混ぜることでゴムの結晶化を抑制しています。





「フェノール樹脂硬化物(三井化学)」





フェノール樹脂に含ケイ素高分子化合物を配合し、200~250度の温度で硬化反応させることで耐熱性を向上させたフェノール樹脂。





耐熱性が高いということは、分子運動しにくい構造(網目構造)になっているということ。そこにNやOなどC以外の元素を組み込むと、温度を上げても分子運動しにくくなります。本発明ではフェノール樹脂にSi-H結合基を組み込んでいます。





「摩擦材用フェノール樹脂組成物(住友ベークライト)」





ノボラック型とレゾール型のフェノール樹脂の両方を混合することで、硬化時間及びベーキング時間を短縮しても、諸特性を低下させることなく、低コストでガラス転移点が高く、耐熱性に優れた摩擦材。





摩擦材の原材料や、フェノール樹脂の作製手順、製造機械など情報リッチな特許でした。上記3件に共通して登場したのが「ガラス転移温度」。最初は硬化温度と混同してしまいましたが、製造工程と物性試験の手順を確認していく中で、両者が別モノであることと、ポリマーが温度によってどういった状態になるのかを確認することができました。





「レジストパターン形成方法(沖電気)」





ドライエッチングに弱いPMMAを電子線レジストとして使用するために、基板→被加工膜→ノボラック系紫外線レジスト→PMMAの順で塗布することで、ドライエッチングによる解像度への影響とプロセス複雑化を解消したレジストパターン形成方法。





ノボラックもPMMAも登場。今回はレジストなので、硬化だけではなく逆の反応も使われます。ドライエッチングや紫外線で樹脂がどう変化するのか?までは調べられなかったので、今後の宿題としてノートに大きくふせんを貼り、かつ、知子の情報に入れました。





今回はテーマも企業もバラバラの特許を読みました。岡野の化学で学習した内容が特許(技術)でどう使われているのかが確認できましたが、1件1件が初めましてなので読むのに時間がかかりました。対訳ステージでは同じ企業、同じ発明者の出願特許に絞ってまとめて読み、「早く正確に読める」ところを目指して学習したいと思います。




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